猿投山

◆標高629mの猿投山は三河と尾張の国境に位置し、一等三角点のある頂上は樹林に囲まれて眺望はあまりないが、自然が豊かで静かな山歩きが楽しめる。山名の由来は第12代景行天皇がかわいがっていた猿のいたずらに腹を立て投げ捨てたという伝説による。
濃尾平野の東端“猿投山”に登る
猿投山山頂
◆コースタイム/登山口(1時間)広場(30分)赤猿峠(1時間)猿投山山頂(30分)赤猿峠(30分)広場(1時間)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
1月の第2週目は猿投山に行った。三年前に三河の猿投神社から東ノ宮を経て登ったのが初めてだったが、瀬戸から歩く人はあまり多くないらしい。

低山トレッキングは急に思い立って出掛けられる気軽さで、瀬戸市赤津町から雲興寺に向かうと橋のたもとに「猿投山5.4キロ 3.30分」の指導標があった。

しばらく沢沿いの道を歩くと徐々に急な登りになってくる。洗面所のある広場を過ぎると「クマ目撃情報」の注意書。クマの冬眠は3月末に明けるのが例年だから心配はない。やがて標高およそ500mの赤猿峠に出ると視界が開け、濃尾平野が眼下に見下ろせ登山道の先に山頂が見え始めた。

1時間30分は歩いたろうか?少々バテ気味になってきた...。あと1時間もかければ山頂に着くが、別にいそぎもしないのでここでザックを下ろし小休止して進む。歩き出していくつかのコブを越え1時間程で標高629mの猿投山山頂に着いた。下から同世代の団体が上がってくるのが見える。

この山は休日は人出が多くのんびりしていられない。少し早いが昼食とすることにした。今日は横なぐりの風が冷たく10分程いただけで早々に切り上げ、帰りがけに「天光の湯」へ寄り道してくつろぐことにした。

山頂から見る御嶽山

赤猿峠
整備された東海自然歩道 洗面所のある広場
猿投山3.3kmの指導標 登山口


舟伏山

◆武儀側川水系には気軽に登れる山が多数あって、標高1040mの舟伏山はその名の通り船を伏せたような形をしていて頂上は広い広場になっている。春先にはカタクリの群生地として有名で訪れる人も多い。
横に船を伏せたような形の“舟伏山”に登る
舟伏山山頂
◆コースタイム/登山口(1時間25分)桜峠(30分)みのわ平(55分)舟伏山山頂(40分)みのわ平(20分)桜峠(1時間)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
山友達から舟伏山はどうですか?と誘ってくれたので二つ返事でOKを出した。美濃市役所で待ち合わせ国道418号線から神崎川沿いに進むと、途中舟伏山がチラリと車道の奥に見えた。

神崎の集落を抜けると「舟伏山 3キロ」と書かれた案内板奥のゲート入口には「安全の為通行止め」の看板が掛けられていた。舟伏山の普通の登山口は林道終点の美山あいの森だろうが、とりあえず予定を変更しゲート横から尾根ルートを進むことにした。

この時期さすがに登山者の車は一台もなく、おかげで静かな山歩きを楽しめる。急な山道を登り始め、標高780mの「桜峠」のピークを越えて山頂の向かってひたすら登る。指導標には「山頂まで2.3km」とある。三人ともザックを下ろしきっかり10分休み、2時間程のアプローチで「みのわ平」に出ると、周囲は一面雪が積もっていてシカらしき足跡が見える。

さらに1時間ほどジグザグに登っていくと台地状の開けた場所に出た。軽アイゼンを装着する程のたいした雪の量ではないが、きつい登りなのでかなりの体力と時間を要した。10分ほどで標高1040mの舟伏山山頂に着いた。

あいにく雪曇りで天候の回復は見込めないようだが、風も無く、熱いコーヒーとオニギリで元気が出たところで40分程のんびりした。帰りは雪がクサレ状態で歩きづらく「みのわ平」まで出るのに少し手間どったが、下山は2時間ですんで夕暮れにはまだ充分時間があった。

山頂のスペースは広い 山頂へ最後の登りにかかる
みのわ平 冬枯れの登山
桜峠 登山口


鳩吹山

◆愛知県と岐阜県東濃地方の境に位置する標高312mの鳩吹山は、低山ながら三角点のある頂上からの展望も良く、北アルプスから中央アルプスまで眺められる。交通の便も良く四季を通じて楽しめる。
可児市郊外の“鳩吹山”に登る
鳩吹山
鳩吹山山頂
◆コースタイム/登山口(20分)展望台分岐(25分)鳩吹山山頂(20分)展望台分岐(20分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
名鉄広見線の可児駅付近にさしかかると車道の先に鳩吹山が見えてきた。近頃は余程辺鄙な登山口に行かない限りコンビニが現地周辺にあって、可児市に入るとすぐ弁当を購入し登山口に向かった。

山自体は標高312mと低いが地元の人気は高く、この時期でも駐車場は登山者の車で満車状態だった。「鳩吹山登山口」と書かれた看板の脇から沢沿いの道を歩くこと数分、沢から離れジグザグの急坂を登りきると平坦な尾根に出てやっと平坦な道になった。

途中の小天神展望台へは、ほんの数分の回り道ですむので立ち寄ることにした。東側が開けた場所の出ると、眼下に木曽川や美濃加茂市街を見下ろせ小休止とした。

ここまで来ると太陽が高く上がり汗ばんできた。フリースを脱いで尾根道を進むと今迄かくれて見えなかった山頂が見え始め、ゴツゴツした岩が現れると10分程で山頂に着いた。東屋があるのでゆっくり景色を眺めながら弁当を広げるにはピッタリの場所である。

この頂上には方位盤に景観できる山々と山名が紹介されていて、さすが評判通りの展望が広がっていた。西側には名古屋市の高層ビルも眺められた。登山口までは40分もあれば下山してしまう。あとは温泉に向かってひたすら下った。

山頂から見る笠置山 木曽川と美濃加茂市街
振返ると小天神展望台
登山道 登山口

納古山
◆標高633mの納古山は飛騨川、神淵川、川浦川に囲まれた山塊の最高峰であり少し離れた町からでも頂上を確認出来る。古くから山郷の人々の生活に深く結びついていた山域で杣道が多い
360度の絶景が広がる“納古山”に登る
納古山山頂
◆コースタイム/駐車場(1時間)アンテナ広場(1時間)小ピーク(50分)納古山山頂(50分)林道(10分)駐車場
所在地MAP
ルートの紹介
今年は2月に入ってから寒波の影響で冷気が気になる日が続いていたが、1ヶ月振りに友人Hから「納古山はどうですか?」と電話が入り、すぐに計画に乗った。天気予報では明日は快晴になるらしい。

ガイドブックを広げると国道41号線から近い木和谷沿いの登山口から1時間半もかければ着いてしまうが、今日は西尾根ルートを選んだ。県道97号線で三和町川浦の集落に入ると「納古山登山口2.7km」と書かれた案内板があった。

昔は畑があった土台石やシイタケの原木跡等を見ながら川浦川沿いの林道を進み、車止めチェーンのあるゲートを越えて林道終点まで歩くとけっこう時間がかかった。アンテナ手前のカーブミラーを目標に山道に入ると踏み跡は薄く、一度ルートを外したが大きく迷うこともなく尾根に出た。

2時間程で標高758mの小ピークから納古山が突然現れ、三人共ここでザックを降ろし小休止とした。鞍部に出ていくつかの小尾根を越え、最後の急坂を登りきると木和谷からのコースと合流しようやく標高633mの納古山山頂に着いた。

ともかく山頂で食べる弁当ほど美味なものはなくここまで来た甲斐があったというもので絶景を楽しんだ後、帰りは納古口コースをゆっくり下っていくと沢沿いの道はやや急になるが、たいした難所もなくホウバの木の大きな葉の下道を下り駐車場に戻った。

白山 御嶽山
中央アルプス 木曽川と美濃大田市街
残雪の登山道 登山口

下呂御前山

◆標高1412mの下呂御前山は、下呂温泉街の東に連なる山並みのピークの一つ。山名の「御前」は主峰に対する前山の意味で、御嶽山を遥拝する信仰の山として古くから登られていた。登山道は良く整備されていて登りやすい。下山後は下呂温泉に立ち寄るのも良い。
御嶽山遥拝の信仰の山“下呂御前山”に登る
下呂御前山山頂
◆コースタイム/登山口(45分)五合目(30分)お助け水分岐(45分)岳見平(20分)下呂御前山山頂(40分)お助け水分岐(30分)五合目(35分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
古くから信仰の山として登られているだけに頂上からの展望は良い。全行程およそ8.2キロ、4時間弱のコースでたいした難所もなく手軽に登れる山である。

今日は山友達と中央自動車道土岐インターで待ち合わせた。H氏のラッシュに乗り換え中津川インター〜国道257号線〜国道41号線で1時間半、「下呂温泉合掌村」の看板を右折し駐車地点に向かうと、この奥が登山口となっている。入口には「クマ出没注意」の案内板。

用心のためクマ除けの鈴をブラ下げてチリチリ音をたてながら歩くことにした。人工林の中の道は傾斜もきつくなく、ここまでの歩きで体も温まってきた。五合目を過ぎた頃からいきなり登りが急になり、ゆるくなった尾根道を進むと1時間程でお助け水分岐に出た。

ここで小休止してほんの30分あまりで展望台との分岐からジグザグの急坂を登り始めるとたいした雪の量ではないが、きつい登りで予定より時間がかかった。登りきると平坦な所が見えてきて、進んで行くと一面雪に覆われた「遥拝所跡」に着いた。やがて岳見平のピークから下呂御前山が見えはじめ、20分程登って行くとそこが標高1412mの山頂だった。

ここからの眺めは素晴らしい。のんびり昼食を摂り、帰りは同じコースで気楽なもので「高岩大権現神社」の祠にも立ち寄り信仰の山の雰囲気を味わう。飛騨の山を楽しみに、久しぶりに下呂温泉まで来たのだから「白鷺の湯」で山での汗を流していくことにした。

山頂から見る御嶽山 下呂温泉市街
大岩大権現神社 遥拝所跡(八合目)
登山道 登山口